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⚡️SHIBATIRE(シバタイヤ)⚡️を箱根と一般道でテスト

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話題の⚡️SHIBATIRE(シバタイヤ)⚡️195/50R15 を早速、TD-1001R(NB6C)に装着し、一般道から箱根でテストしてきたのでインプレッションを書いた。

⚡️SHIBATIRE(シバタイヤ)⚡️はR31スカイラインショップとして有名なR31HOUSEの柴田自動車が中国のタイヤメーカーRYDANZ(レイダン)とのコラボレーションで製作したオリジナルラジアル(一般道走行用)タイヤだ。「安くて高性能で見た目も格好いいタイヤを供給して、走るのが大好きな人たちの役に立ちたい」という想いに共感し、ディーテクニックのオンラインショップ『SHOPPINGビル』でも取り扱いを開始したところ、想像を遥かに超えた反響と販売数を記録し、大ブレイク中のタイヤだ。値段の安さも重要だが、ドリフトでしっかりテストを繰り返したタイヤなのでコントロール性の良さ、安全性については十分なものがあるだろうということ、最新のタイヤはNA/NBロードスターにとってはオーバーグリップでマッチングが今ひとつであったことなどから、「これはロードスターにジャストフィットするタイヤなのではないか」とピンと来たからだ。しかもコンパウンドは180(ハイグリップ)、240(スポーツ)、360(コンフォート)の3種類から選択できるというユニークな商品ラインナップとなっている。Sタイヤではなく、一般ラジアルでこういった選択ができるのはありがたいし、自分のクルマのパワーや足回り、走るステージに合わせてチョイスできる楽しみがある。タイヤが安いので失敗してもすぐに他を試せる。これは実に面白く、「自分だけのマシン」作りにワクワクする。

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今回のテストで使用したのは195/50R15サイズ、180コンパウンド(ハイグリップ)。使用したホイールはRAYS製ボルクレーシングCE28N 7J×15インセット+28、サスペンションは3月26日発売予定のディーテクニックオリジナル車高調サスキット(ENDLESS FUNCTION をベースにPCRでチューニングし、1台ごとに合わせてオーダーメイドでセッティングするもの。こちらの詳細はまた後日にレポートする)。

まずタイヤを組んでわかることはタイヤが軽量でサイドウォール部が柔らかめだということ。重量は同サイズのダンロップディレッツァZⅢとほぼ同等だった。サイドの感触はちょうど10年以上前の国産ハイグリップタイヤを彷彿とさせるもので案の定、空気圧は高めに入れてちょうどロードスターとマッチングする感じだった。

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近年のハイグリップタイヤはタイヤの剛性が高いのは良いのだが車両重量がもっとあるクルマに合わせて設計されているためか、ロードスターやヴィッツなど軽量なクルマで一般道やサーキットで走ろうとすると異常に低めの空気圧に設定しないとサイド部が動いてくれず、接地面積も少なくなってしまうため、その性能が上手く発揮できなかった。そこに登場したシバタイヤは昔ながらの空気圧設定でベストとなりそうなので、TD-1001Rはもちろん、ロードスターなどのライトウェイトスポーツカーとのマッチングが良さそうだ。具体的には2.1〜2.3kgf/㎠前後でとても乗り心地がよく、ワインディングでも乗りやすかった

タイヤのキャラクターとしては切り始めからシャープに応答して、軽快感があるが、2.3kgf/㎠で高速直進安定性はしっかりとしており、シビアすぎると感じることはなかった。パターンノイズはやや大きめだが、許容範囲だ。長時間の高速道路走行でも国産ハイグリップタイヤと比較しても違和感なく、むしろ乗り心地はあたりが柔らかで快適に感じられた。180コンパウンドはブレーキ性能、ウェット性能ともに問題ないどころかとても安心感があり、オールマイティに使えそうだ。

ワインディングに入ってくると楽しさで思わず笑みが溢れてしまった。「人馬一体で意のままに走れる感覚がとにかく楽しい!」少なくとも『ロードスターで運転の練習用』として今、現在最適なタイヤとしてお勧めできる。ブレーキングからターンインでは素直に回頭するが荷重移動の量を変えるとそれによって上手くいったり、いかなかったりした際に違いがはっきりと出て、ドライバーに正しいドライビングを要求すること。それはしっかりとしたグリップの中で安全に楽しめる。ややオーバースピード気味にコーナーに入ればアンダーステア気味になり、そこからステアリングを切り足せばフロントタイヤがきちんと潰れ、ブレーキを緩めるとしっかり内側に向きが変わる。リヤタイヤも適正なアクセルワークで立ち上がれば綺麗に走り、開け過ぎればタイヤが倒れ込み、テールスライドが始まる。ドリフトで鍛えられたタイヤだけあって唐突ではなく、ジワジワとタイヤがスライドするのでコントロールが実にしやすい。ギャップのある路面で跳ねるような場面でもしなやかに凹凸を吸収するし、アクセルOFFでのタックインもハッキリと出る。S字で右左右と連続して切り返していくような場面でもステアリングに対する応答は適度にシャープで切れ味鋭い。舵角が大きくなりマッタリしたような動きにはならないし、最近のハイグリップタイヤのように構造が硬すぎて、トレッドゴムだけで走って磨耗が早そうなフィーリングもなかった。

 

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この日、一緒に持ち込んだマツダロードスター1800RS(NB8C)も同じディーテクニック車高調を装着しており、タイヤは205/45R16のダンロップディレッツァZⅢを装着していたが交互に乗り換えても一長一短あるものの、グリップ感や安定感は酷似しており、違和感がほとんどなかった。

 

『第一印象として、シバタイヤとNA/NBロードスターとのマッチングはかなり良さそうだ。』
軽快感、シャープさ、挙動変化の確かさといった点ではとても分かりやすいので練習にも最適。しかも価格が安い

まだまだ未完成な部分もあるが、そこが魅力とも言えるシバタイヤ。タイヤの進化も大事だが、それ以上に大切な『ドライバーの進化』のためにこのままの性能で、このままの価格で出来るだけ長く作り続けて欲しいタイヤだ。

 

 

<サイズ、コンパウンドの追加>

1970年代、80年代を中心とする旧車用タイヤサイズが次々と各タイヤメーカーのラインナップから落ちて、絶版となっている現状から、それらのサイズを設定し始めたシバタイヤだが、ロードスターとのマッチングの良さからTD-1001Rにも採用している205/45R16サイズの追加をお願いした。NDロードスターNR-Aなどで楽しむ195/50R16サイズの追加が決定している。これらは新たに金型を起こし、2021年夏頃に発売予定だ。

現状は185/60R14195/50R15がロードスターに適合する。

またコンパウンドについて追加があり、180、240、280、380、440と5種類になった。今回テストした180も良いが、240と380、その中間となる280あたりもロードスターとのマッチングがどうなのか、気になるところだ。

今後もサーキット、その他でサイズ、コンパウンドの違いなどテストし、感じたことをレポートしていきたい。

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『⚡️SHIBATIRE(シバタイヤ)⚡️』にラインナップされているNA/NBロードスター用は『ディーテクニックSHOPPINGビル』で販売中。

 

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